坐骨神経痛というと、お尻や腰だけが悪いと思われがちです。
実際、お尻から太もも、ふくらはぎにかけて痛みやしびれが出るので、そこだけ揉んだりストレッチしたりして何とかしようとする方は少なくありません。
ですが、なかなか改善しないしつこい坐骨神経痛は、痛い場所とは別の場所に問題が隠れていることがあります。
今日あらためて強く感じたのは、肩甲骨と巻き肩の影響です。
巻き肩の影響はお尻や腰にまで
肩が内側に巻いて、肩甲骨の動きが悪くなると、上半身が自然に前かがみ気味になります。
すると胸が開きにくくなり、背中も固まり、身体の軸が偏り、体重をうまく分散できなくなります。
本来なら体幹で支えたいところを、腰やお尻、太ももで無理に支える形になるわけです。
こうなると、お尻の筋肉はずっと緊張しやすくなります。特に片側に体重を逃がすクセがある人は、骨盤のバランスまで崩れやすく、その結果、お尻の深いところで神経の通り道に負担がかかり、坐骨神経痛のような痛みやしびれが長引くことがあります。
影響は膝にまで
巻き肩を長期間放っておくと、状況はさらに厄介になっていきます。
肩甲骨が固まり、上半身のバランスが崩れると、骨盤の傾きや脚の使い方まで変わります。
そうすると膝もまっすぐ伸びなくなってきます。膝が内側に入ったり、逆に外へ逃げたりしながら歩くようになり、膝の違和感やだるさ、曲げ伸ばしのしにくさまで出てきます。
つまり、表面上は「坐骨神経痛」と「膝の不調」が別々に見えていても、実際には筋膜のラインに沿って、一続きで不調が伝播することがあるのです。
お尻だけ、膝だけでは改善しきれない
お尻だけ治療しても戻ってしまう。膝だけ調整しても安定しない。
そういったケースでは、肩甲骨や胸まわりの硬さ、巻き肩まで見直さないと、本当の意味で改善まで到達できません。
しつこい坐骨神経痛ほど、痛い場所だけを治療してもなかなか治りません。
お尻に原因があるように見えて、実は肩甲骨に根源があった。そしてその不調が、骨盤を通って膝にまで波及していた。身体は部分ごとに分かれているようで、実際にはきれいにつながっています。
なかなか良くならない痛みほど、全身のバランスを確認することが大切です。坐骨神経痛で悩んでいるのに、肩甲骨や巻き肩を整えたら動きやすくなった。そんなことは現場では珍しくありません。しつこい不調ほど、予想外の場所で発生していることがあります。

