
身体の組織が破壊されたとき、その壊された組織をごみとして取り除き、新しい組織を再生しようとする働き、これが「炎症」です。
炎症は壊された組織をマクロファージ達が取り除く作業が間に合わないため、オーバーワークとなり熱が溜まることによって起こります。
そのため、基本的にマッサージや整体を受けても、ひどい炎症が起こることはありません。
しかし、捻挫、関節症といった、極めて広範囲に組織の損傷が及ぶときは、マクロファージ達も必死に壊れた組織を取り除こうと奮闘するため、この働きが過剰となってしまい「炎症」を起こします。
炎症は火事のようなもののため、壊れた組織のみならず、近くの細胞や組織にまでその影響が及びます。
この「働きすぎ」の状態を抑えるためには、患部を動かさないようにすること、また、冷やして安静を保つことが原則になります。
冷やすことでマクロファージ達のオーバーワークをあえて抑えるのです。
整体やマッサージというのは、ある程度身体の組織を壊す行為です。
もしも炎症がある部位に過剰な負担を加えると、さらに組織破壊を促進してしまうことになり、炎症は余計に悪化してしまいます。
炎症部位に必要な処置は、正しい包帯・テーピング固定、または非炎症部位の調整により、過剰な負担を減らし、組織の破壊を食い止めることなのです。
炎症が持続する原因
慢性的に炎症が起こっている組織では、常に組織の破壊と再生のサイクルが狂わされた状態にあるため、マクロファージ達が重労働を強いられている状態です。
では、何故マクロファージがいくら頑張っても仕事が終わらないのでしょう?それは、身体の組織破壊がマクロファージの処理できる量を上回っているためです。
根本的な原因は、実は「毛細血管の循環不良」または「血液の栄養不足」にあります。
全身の組織は、すべからく血管から運ばれてくる血液の栄養を使って生きています。
栄養がないと細胞は死んでしまうのです。
もしも体中の血液循環が悪くなり、毛細血管から細胞が栄養を取り込めなくなったらどうなるでしょう?
そう、血液循環の悪い場所では、細胞はどんどん「餓死」していくのです。
例えば、膝関節や肩の回旋筋腱版(肩回りの筋肉)は、とても血流が悪くなりやすい場所です。
ですから、血液が栄養不良を起こしたり、全身の血管が老化を起こして固くなると、血液が真っ先に流れなくなる場所です。
慢性的に運動不足だと、肩と膝は特に固まりやすい部位でもあります。
結果的に、肩や膝の組織は「餓死」を起こしやすいのです。
常に繰り返し餓死を起こしていると、いくらマクロファージが頑張って壊れた組織を処分しても、再生と回復が間に合わない状態になります。組織を再生しても、次から次へと餓死が起こるのですから、不眠不休で働かざるを得なくなります。
このサイクルを改善するために必要なのは、全身の筋肉の調整と栄養管理です。
全身の筋肉を調整することで、細くなってしまった血管にもしっかりと血液が流れるようになります。

